どうにも気になる阿部顕嵐という男の話

とにかく日頃オタクをしていると、何かにつけて言ってしまう言葉のひとつに「顔がいい」がある。
"顔がいい"とは、なんと普遍的で素晴らしい事実だろうか。寝ても醒めても顔がいい、泣こうが笑おうが顔がいい、生まれた日から今日まで、明日も明後日も顔がいい。バク転しようがバク宙しようがでんぐり返ししようが顔がいいのだ。例え腹が立とうとも、顔がいい事実に心は揺れる。

人間、何だかんだ中身が大事?ああそうだね!その通りだとも!巷に溢れる聖書よ、本屋に並ぶ自己啓発本よ!そんな事は凡人の私だってわかっている。だがしかし、阿部顕嵐という男はジャニーズ"顔がいい選抜"でもひときわ異彩を放つ"トップオブザ顔がいい"という事実に加えて中身まで良いのだ。文句があるなら阿部顕嵐の顔になってから出直してほしい。
顕嵐ちゃんを初めて知ったのはいつだったか、正直ちゃんとは覚えていない。が、初めてその名を見た時はいよいよ凄い時代が来たと思った。「阿部 顕嵐」全然読めない。阿部というメジャーな名字を名前が食いすぎではないか。調べると、あらん、と読むらしい。顕嵐ちゃん曰く、冬に生まれたら「ノエル」だったそうな。どっちにしろ勝ち組だ。名前負けしてない、とは顕嵐ちゃんの為にある言葉だ。少しくらい負けてほしい。顕嵐ちゃんのご両親は、我が子に対する先見の明が有りすぎる。
この御顔にアランという名前。鬼に金棒、阿部にアラン。


『阿部顕嵐がわかった日』

今でこそ、私は見ての通り"顕嵐ちゃん顔がいいbot"が如く「あらんちゃんかっこいい!あらんちゃん顔がいい!」と声高らかに叫んでいるが、正直申し上げると、昔はなんか掴めないと言うか、イマイチ本音が分からない子だなぁ、と勝手に思っていた。ド直球に言ってしまえば、少し苦手意識すらあったのかも知れない。自分なりにその理由を様々考えてみた結果、あの美しい顔がアイドルとしてのそれを超え過ぎてしまっていたのかも知れない。
良くも悪くも、アイドルと言うより「美しい人形」のように映っていた。

ウィンクしたり、投げキスしたり、ジャニーズは画面や紙面の中で、その一瞬一瞬、喜怒哀楽すべてにおいてアイドルを求められるし、それを上手くやりこなせる者が自然と前に出される。勿論、セクボ時代神宮寺くん達とわちゃわちゃと戯れる年相応の姿は凄く可愛かったし、Travis Japanのエースとしてグループに華を添える存在である事もわかっていた。でもどこか、よくわからないモヤモヤが私の中にあったんだと思う。でも、そんな私の中の阿部顕嵐のイメージを確実に変えてくれたのが、2016年に上演された外部舞台「魔女の宅急便」のトンボ役として奮闘する顕嵐ちゃんの姿だった。
公演自体は、残念ながらご縁がなくて観劇は叶わなかったけど、事前番組として組まれた「もうひとつの魔女の宅急便」の中で開演までの舞台裏を見る事ができた。顕嵐くん、19歳。Love-tuneとして活動し始めた最初の夏だった。

番組冒頭、顔合わせのシーンと共に沢山の出演者が一同に集まり本読みが行われた日の映像が流れた。金髪を超えて白に近い、あの中では異質の存在感をバリバリ放ちながら、阿部顕嵐という男は自ら何十人といる出演者、関係者に対して挨拶をし始めた。今時過ぎる派手な見た目とは違い、ひとりひとりの席まで行って個別に頭を下げる顕嵐ちゃんを見て、ずっと私の中にあった名前の分からぬモヤモヤが一気に晴れた気がした。顕嵐は周りに愛されてる、と言われ続ける理由はこれかと思った。

昔、雑誌か何かで顕嵐ちゃん自身が「こんなチャラチャラした顔なので…」みたいな事を言ってた事があった。その時は気付かなかったけど、私が思うに顕嵐ちゃん自身自分の見た目にある種のコンプレックを持ってるのかも知れないと思った。そして知らぬ間に、私も顕嵐くんに対してそういう見方をしていたかも知れなくて、中身をきちんと知る前に、なんとなく顔がいいからアイドルしてる、みたいな、今考えればボコボコに殴りたいくらい失礼な偏見を持ってしまっていたかも知れない。

顕嵐ちゃんは自分がそんな風に見られがちなのを多分理解していて、だからこそ、めちゃくちゃ誠実に真摯に人と向き合おうとしているように思えた。私の頭に100回くらいタライが落ちてきた瞬間だった。
トンボは、キキを演じる上白石萌歌ちゃんの次に注目が集まる重要な役まわり。演出家さんからも「14歳のトンボ」としての純粋無垢な可愛らしさを強く求められていた。19歳の顕嵐くんには、その可愛らしさの解釈がすごく難しそうに見えた。ジャニーズの舞台とは異なる物語性の強さ。あまりに有名な演目であるが故のプレッシャー。色んな事がうまく進まず、周りよりも遅れを取る自分に焦り打ちひしがれている姿を見て、それまでの"美しい人形"のイメージは良い方にガタガタと崩れた。人間味のある苦悩した表情に私の足がズブズブと飲み込まれていくのを感じた。これが阿部顕嵐の沼か、と理解した頃にはもう遅かった。


『Love-tuneとしての阿部顕嵐』

美勇人くんが好きな私としては、何だかんだトラジャ時代からずっと彼の側に居てくれた顕嵐くんの存在はとても有難かった。何より、森田美勇人が阿部顕嵐を愛しすぎているのもあるし、あの人見知りの美勇人が「とにかく存在が愛おしい。人類で一番愛おしい。」とまで言っているのだから本当にすごい。顕嵐ちゃんが居たから、美勇人はここまでこれたのかな、とさえ思う。

ふたりは同じように兼任も経験して、Travis Japan、Love-tune双方のファンの気持ちや外野の声も全部全部背負い込んで、Love-tuneをアイドルとしての生きる場所にしてくれた。どちらを選べば正解なんてないだろうし、良かったのか悪かったのかなんて誰にもわからない。ジャニーズのユニットにタラレバはないんだろう。色んな人の沢山の想いが積もりに積もって、今があると思う。私が顕嵐ちゃんを強く意識し始めたのはLove-tuneになってからだから、昔の姿をちゃんとは知らないんだけど、ラブとして活動する姿を見て顕嵐くんてこんな顔するんだ、こんなに可愛いんだ、こんなにかっこいいアイドルなんだ、って何度も頭を殴られた。
Love-tuneの中で、阿部顕嵐が安井謙太郎から任された役割の一つに、その圧倒的ビジュアル担当から「キャーポイントを稼げ」というものがあった。(私はラブの、例えるなら企業の経営戦略部みたいな温度で貪欲にGを良くしていく姿勢が好きだった)

この要求に対して、"全力で応えたい"って話した顕嵐くん。雑誌で、"本音は自分をさらけ出したい気持ちもあるけど、まずはかっこよく、その需要に応えたい。俺の素は、意外と話したがりなんだけど…(笑)"って語る顕嵐くんはめちゃくちゃ頼もしかった。

その役割を忠実に守り、ラブでの顕嵐はとにかく自分の魅せ方を極めていたし、アイドルとしてのニーズを一生懸命掴んでいた。率先して投げキスしたりハート作ってみたり、王子様っぽい役も買ってでたり、反対に氷のように鋭い目をしてバチボコカッコよく踊ったり、ラブが歌う曲の中でのイメージを左右するのは顕嵐くんだった。ジャニーズらしい、可愛くてファンの心を鷲掴むようなアイドル曲は謙ちゃん、反対に、君ら本当にジャニーズか?!とひっくり返りそうになるクオリティの高いダンスナンバーを牽引するのは美勇人、と言うようにラブには一つ一つの曲にもイメージを任されるメンバーが居たけど、どの曲でも変幻自在に存在感を示していたのが顕嵐だったと思う。本当に、ラブにとってのキーマンだった。

『天は二物を与えることもある』

私は顕嵐ちゃんがインタビューを受けたり、Gを代表してコメントを求められたりした時の話ぶりが好きだ。一言で言うと、"なんてまともでいい子なんだ、"と思ってしまう。これはある種、阿部顕嵐の作戦勝ち?なのかも知れない。要するにギャップのかたまりなのだ。いつも想像とかけ離れ過ぎている。渋谷とかで会ったら出来るだけ目を合わせたくない系の金髪男子の口から、めちゃくちゃ一生懸命かつ真剣な口調で「歌、ダンス、バンドを突き詰めれば、中途半端もひとつのオリジナルになると僕は勝手に思っていて、…」なんてGの未来についてキラキラした目で語られてみろ。これを応援せずにいられようか?わたしはチョロオタなのですぐハンカチ振り回して応援してしまう。真面目にインタビューに答えつつ、天然出ちゃって言い間違えたりもしてて、そんなとこも含めて、どこか完璧じゃない顕嵐ちゃんが全部かわいくて軽率に愛しさが暴れまわっている。
私が顕嵐ちゃんを好きだなぁと思うエピソードは他にも沢山沢山ある。もう書ききれないから箇条書きにしてやるぜ!どや!

・お母さんを物凄く大事にしている。バレンタインはお母さんからもらえればいい(実際は爆モテ)

・キャンユースピークイングリッシュ?と聞かれて、「アイムバカ!」と答えた

・源太から「フェロメン」と呼ばれる(フェロモンダダ漏れのイケメンの略)

・長男として産まれて弟たちにおかずを譲って生きてきたからグループ内でもすぐ肉を取られてしまう

・謙ちゃんオススメの坦々麺のお店にラブで行った時、みんな当たり前に坦々麺を頼む中"スープと杏仁豆腐"って女子みたいなメニュー頼んでおまけに残した(事前に弁当食べちゃったらしい)(かわいい)

・ジャニーズのオーディションの時、ダンス未経験で立ってただけなのに受かった

・去年のJr祭りの時、「気合入れて赤髪にしてみました♡」って満面の笑みで源太に語っていたのに、「気合入れて赤髪にするってヤンキーじゃん」とメンバーに突っ込まれていた

・美勇人グレ期の頃、どんなに冷たくあしらわれてもながつと一緒にアタックし続けてくれて、帝劇のお風呂に乱入してキレられつつも何度でもめげずにやり続けた(末ズなりの励まし方に全私は号泣)

本当に話し足りないことばかりで一体どうしたらいいだろう?ブログを真剣に執筆したいという理由から会社を休みたい。(クズ)
(とにかく顔がいいので載せたい写真がありすぎる)



『顕嵐くんがした選択』

本当のところは未来永劫わからない、を大前提に話したいと思う。勝手気ままなオタクの戯言として書きなぐる。顕嵐くんがジャニーズを辞めたこと、その決断に至ったこと。どんな経緯があって、どんな葛藤があって、どれだけ人生掛けた選択だったかなんてファンには一生知らされないし、知らなくて良いことなんだろう。だけど、あれだけアイドルとしてのデビューを目指して頑張っていた顕嵐くんが、Jr.は個人戦だとおそらく冷静に理解していただろう顕嵐くんが、事務所を辞めた。Love-tuneのメンバーと共に、事務所を辞めた。

最後は未練なく前向きに辞めたのか、辞めざるを得なかったのか、その辺りのことはまだ生々しくて向き合う事ができない。どんな風に受け止めるのが正解かなんて本当にわからないけど、顕嵐くんは去年雑誌で「Love-tuneを国民的グループにしたい」と言っていた。自分の人生の照準をLove-tuneに当ててくれていた。何か、覚悟を決めたのかなとも思えるくらいだった。「ソロ仕事はLove-tuneを知ってもらう機会にもしたい。映画で僕を知った人がグループに興味を持ってくれたら嬉しい。僕がグループを引っ張っていきたいという気持ちは大きいです」と話してくれて、この言葉にあの頃どれだけ救われただろう。
地球はいつでも回っているので、たった1年前のあの頃から今に至るまでにめちゃくちゃいろんな事があり過ぎて、ブラックホール、まさに奈落の底に突き落とされてもういよいよゲームオーバーだって両手を挙げた瞬間が何度かあったけど、正直全然諦めてないのは顕嵐くんたちなのかも知れない。いつもいつも、この人たちは今日死ぬのか?!ってくらい全力でパフォーマンスしてきて、おいおい着いて来いよ!ってファンの手を引っ張り上げてくれるのがLove-tuneだったなって思う。

私がここまでLove-tuneを好きになれたのは、顕嵐くんのお陰だと思う。圧倒的一番は居ても、メンバーみんなが好きで箱推し出来ないと応援し続けられない性分だから、顕嵐くんという人を知って、キモすぎる量のブログ書いてしまう程には大好きになって、今新しい道を先陣切って歩いてくれる君が頼もしすぎて、改めてうちの顕嵐めちゃくちゃかっこいいだろ!!!って世界に言って回りたい。
私の持論だけど、「この人についていきたい」ってどれだけ思わせられるかが、アイドル、ひいてはグループの全てじゃないかと思ってる。そう言う点からも、普段はあんなに仲がいいメンバーとも、いざ仕事となればセトリを決めるだけでも戦争、話し合いに話し合いを重ね、グループとしての方向性から楽曲の魅せ方までほぼ喧嘩とも言えるアツ過ぎる議論を交わし、「その意図は?」と明確な理由のない意見は振るい落とされ、「爪痕残せ」が合言葉だった彼らには、ついて行く意外の選択肢がなかった。だって超楽しかったから!シンプルに!ファンとして見てるとわくわくして、アドレナリン出まくって、幸せすぎるよありがとう!わたしも幸せにしてやんよ!って思わせてくれた。

阿部顕嵐は、表舞台に立つべき人。
どんな人混みの中に居ても、必ず見つかってしまう人。
だからどうか、その才能を認めてくれる仲間が側に居ますように。躓いて転びそうになったら引っ張り上げてくれる仲間が居ますように。皆の笑い声につられてキャッキャと笑う顕嵐ちゃんと、また絶対会えますように。

気持ちのスクショをしています

オタクのココロの整理整頓 アイドルは尊いね、という話をいつもしたい (twitter @KIIROI_DANCER_) #lovetune #7ORDER #SevenOrder

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